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御嘉鑫部品の品質を支える材料分析


 

発売日:[2026/8/11]
 

金属部品の製造において要求される寸法を満たすことに加え,機械的特性に適合することも必須です。金属粉末射出成形(MIM)部品も例外ではありません。MIM部品の機械的特性は,金属粉末の品質だけでなく,MIM製造プロセスからも影響を受けます。今回は御嘉鑫品質を支える材料分析について紹介します。

金属材料の成分分析は一筋縄ではいかず,複数の分析手法を組み合わせる必要があります。ステンレス鋼を例にすると,鉄を主成分として,クロムやニッケルなどの金属元素が規格に基づいて添加されています。一方,炭素・酸素・窒素・水素などの非金属元素も,焼結挙動や最終製品の機械特性に影響を与えます。これらの元素は存在量や分析対象としての特性が異なるため,目的に応じて複数の分析手法を使い分けています。

ICP分光分析

ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)分光分析は,金属材料の化学組成評価に最も適した分析法です。微量添加金属元素もppb(parts-per-billion,10億分の1)やppt(parts-per-trillion,1兆分の1)のオーダーで測定できます。例えば,1ppbは,水1L中に鉄元素が0.000001g含まれる濃度に相当します。

一方で,ICP分光分析は試料調製を必要とする破壊分析であり,測定には時間を要するとともに,専門的な分析技術が必要です。そのため,焼結部品の評価においてICP分析が必要な場合は,専門分析機関へ依頼しています。また,原料粉末については,ICP分光分析結果を含む材料成績書(ミルシート)を取得し,受入材料の品質確認を行っています。

燃焼赤外線吸収法および不活性ガス融解法

非金属元素の中でも炭素・酸素・窒素・水素は,MIMプロセスや最終製品の特性に影響を与える元素として知られています。MIMでは,射出成形に必要な流動性を得るため,金属粉末にバインダーと呼ばれる樹脂を混合してフィードストックを作製します。その後の脱脂工程でバインダーが十分に除去されない場合,バインダーが炭素・酸素・窒素・水素の供給源となり,炭化物,酸化物,窒化物として焼結体中に残り,焼結挙動,寸法安定性,機械的特性に影響を及ぼします。

当社は,焼結体の炭素含有量の測定に燃焼-赤外線吸収法を用いています。また,酸素・窒素・水素含有量の評価には,不活性ガス融解法を活用しています。

(図)▲HORIBA燃焼赤外線吸収測定機

さいごに

御嘉鑫技術は,高精度な射出成形,先進的な焼結技術,微小金属部品の測定技術,そして材料分析を組み合わせて成り立っています。微細かつ複雑形状の金属部品を高い寸法精度と信頼性のある材料特性で製造します。今後も分析技術と製造技術への継続的な開発を通じて,お客様の高度な要求に応える信頼性の高い御嘉鑫ソリューションを提供してまいります。