金属粉末射出成形, バインダ, 脱脂, 焼結, 変形, ポロシティ, 混練
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ジェットエンジン部品製造への金属粉末射出成形プロセス適用研究(抜粋)
発売日:[2026/8/17]
金属粉末射出成形は Metal Injection Molding(MIM)とも呼ばれる。1970年代に開発された比較的新しい製造方法である。微小な金属粉をバインダと呼ばれる熱可塑性樹脂に混ぜて、一般のプラスチックと同じ射出成形方法で、複雑な形状をした成形体を得ることができる。射出成形後に加熱や溶剤などによってバインダを取り除いた後、高温で金属粉を焼結させることによって最終製品を得る。通常の粉末冶金と異なり密度を緻密化できるため、高い強度を得ることができる。
MIMでは合金粉末を使用するため、微細な孔(ポロシティ)が含まれる。合金粉末の粒径はポロシティや結晶粒径に大きな影響を与える。粒径を小さくすることで焼結性は向上するが、比表面積が増加し、酸素濃度が高くなりやすい。
またMIMでは成形後、脱脂・焼成工程が必要である。この間、金属粉末の間隙に存在するバインダの飛散に伴い形状変形が生じる。さらに密度の緻密化を図るためには、合金の融点に近い高温での焼結が必要であり、重力によるクリープ現象も考慮する必要がある。部品サイズが大きくなると変形量も増し、寸法精度を確保できなくなる。この結果、一般的に数g〜100g程度の部品にMIMは用いられることが多い。
実用化の多くは自動車や家電向けの鉄系合金だが、ジェットエンジンなどのニッケル系耐熱超合金へのMIM適用は例が少ない。耐熱超合金Alloy 718の金属粉(粒径22μm以下)に対し、保形性に優れた専用バインダを組み合わせることで、大型部品の脱脂・焼結時の変形を抑制し、寸法精度を確保する技術が研究されている。
MIMの製造プロセスは以下のとおりである。まず、複数の熱可塑性樹脂やワックスで構成されるバインダと微小な金属粉末(20μm以下)を混練機で均一に混ぜ合わせ、混練体を作製する。次に射出成形機を用いて金型内に混練体を充填し、成形する。焼結時にバインダの抜けた隙間を埋めるように収縮するため、あらかじめ収縮を計算した部品サイズの成形体とする必要がある。その後、加熱や溶剤によってバインダ成分を取り除き(脱脂)、最後に雰囲気炉で高温焼結して最終製品を得る。
深セン市御嘉鑫科技株式会社