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精密部品の工程監査|Cp・Cpkで公差の安定性を確認|御嘉鑫科技


 

発売日:[2026/10/21]
 

精密部品の工程監査|図面公差を安定して作り込める工程かを現場で確かめる|御嘉鑫科技

初品が合格しました。しかし、それは次ロットも同じように作れる証明ではありません。初品が示すのは段取りとプログラムが正しいということで、工程が持ちこたえられるかは別の話です。

図面の公差を毎ロット成立させるには、記録の鎖が最後までつながっている必要があります。工程監査で確認する工程管理の記録は、その鎖の起点です。

先に結論を書きます。工程監査が確かめるのは、このロットが合格したかではなく、シフト交代、工具交換、材料ロット変更のあとも公差を帯の中に収められるかどうかです。以下では、三つの文書の突き合わせ、Cp と Cpk の算出条件、Pp・Ppk との差、現場で聞く七つの質問、そして抜取検査で示せないものの順に述べます。

工程監査は現場の一個の製品から逆に辿る

現場で一時間前に降りた製品を一個取ります。そこから逆に辿るほうが、書類を三つ並べるより速く問題が見えます。

経路は決まっています。製品の識別とロット番号、そのロットの生産記録、管理計画の一行、PFMEA の一つの故障モード、機械のそばの作業標準書の版、作業者の資格、そのシフトのパラメータ記録、そして管理図の一点です。

どこかで切れれば、そこで確認は止まります。実際に切れるのは事務所ではなく機械のそばです。作業標準書が一つ前の版のまま、パラメータ記録が初品の一枠だけで終わっている、管理図の点がロット番号と結びつかない。このどれかが当てはまれば、その能力値は参考値であって根拠にはなりません。

逆追跡が通ったときだけ、次の段階に進めます。この鎖そのものが工程監査の本筋で、以降の節はその枝にあたります。

管理計画・PFMEA・作業標準の三点照合

管理計画、PFMEA、作業標準書は、同じ特性を三通りに書いた文書です。どう管理するか、管理が外れたら何が起きるか、作業者が手元でどうするか。三つは互いを指せる必要があります。

切れやすいのは特殊特性の記号です。図面の記号が管理計画にも同じ記号で入り、PFMEA の重要度が対応し、作業標準書にも同じ記号が要ります。途中で記号が消えれば、その階層は特別扱いをやめたということです。

反応計画の欄が空なら、管理していないのと同じです。誰が判断するのか、何分以内に判断するのか、何個を封じ込めるのか、どんな条件で再検査するのか。これが書かれていない能力値には、処置の道筋がありません。

工程監査は文書の照合で終わりません。どの工程ルートを通るかで管理計画の重点は変わります。工程監査の前に工程ルートを固める必要があります。

Cp と Cpk を取り違えない

Cp の式は (USL - LSL) / 6σ です。分子は規格幅、分母は工程の 6σ。帯が足りているかだけを答え、偏りは答えません。

Cpk は両側のうち小さいほうを取ります。min[(USL - μ)/3σ, (μ - LSL)/3σ]。規格限に近い側が結果を決めます。Cp は常に Cpk 以上で、平均が規格中心にあるときだけ等しくなり、その差が偏心の損失です。

ここでの σ は群内標準偏差で、R̄/d2 で推定することが多く、群間のずれは含みません。25 のサブグループ、各 4 から 5 個、およそ 100 から 125 点を、シフトと材料ロットにまたがって取ります。直近一週間のデータは、その一週間の能力です。

平面度、振れ、位置度は片側だけの規格です。USL - LSL が存在しないため、Cp は数学的に定義できません。片側公差は Cpk のみで、Cpu か Cpl を出し、どちらを出したかを明記します。

正規分布を仮定すると、Cpk 1.33 は両側でおよそ 63 ppm、1.67 はおよそ 0.6 ppm に対応します。一般特性は 1.33、重要特性は 1.67 というのが通例の閾値です。六つの工法で重要特性は異なります。六つの工法ごとの工程監査の要点を並べて見てください。

短期と長期、Pp・Ppk の落差

Pp と Ppk は同じ式で、σ の代わりに全データの標準偏差 s を使います。この s は群間のずれを含みます。

工程が安定し、サンプルが十分なら二つは近づきます。差が大きいときは群間のずれが大きく、シフト交代、材料ロットの切替、工具交換、段取り直しが長期のばらつきを押し上げています。

Cpk 1.72 に対して Ppk 1.31。間の 0.41 は計算違いではなく、二本の曲線が重なっていないという意味です。どの周辺条件が管理されていなかったのかを指すので、Cpk の値だけを見るより情報量があります。

前提は、工程が統計的に管理された状態にあることです。管理外れのデータで計算した Cpk は複数の状態が混ざった数になり、出荷判定には使えません。データの出どころは別の話で、測定能力は数値の出どころを示すが、工程の安定性は示さない。MIM と粉末冶金の材料・密度の窓は公開標準があり、MPIF の標準と資料に載っています。

工程監査で聞く七つの質問

一つ目、この公差は管理計画のどの行か。現行版を開き、その行に特性番号、サンプリング頻度、測定具、反応計画があるかを見ます。二つ目、その行は PFMEA のどの故障モードに対応するか。同じ番号の行を開き、予防管理と検出管理を確認します。

三つ目、作業者の手元にある作業標準書は何版か。紙の版と管理配布の記録を開きます。四つ目、この Cpk はどのロットのデータか。SPC の生データを開き、除外した点と除外理由まで見ます。

五つ目、σ はどちらを使ったか。計算表かソフトの設定を見ます。六つ目、管理図のあの点が外れたとき、どう処置したか。反応計画の実行記録、封じ込め範囲、根本原因、クローズの根拠を開きます。

七つ目、工具交換、材料ロット変更、シフト交代のあとにこの特性を測ったか。段取り記録とシフトをまたぐデータを開きます。

証拠には等級があります。工程監査では、日付と署名があり、ロット番号と結びつく記録が最も強く、署名のない出力、表計算の画面、口頭説明の順に弱くなります。「全員教育済みです」は最も弱く、部分適合にとどまります。

抜取検査はロットの受入リスクを抑える仕組みで、ロット内の不適合を一定割合許容します。受入れたことは工程能力の証明になりません。規格番号と適合性評価の枠組みは NIST Standards.gov で確認できます。

まとめ

鎖がつながらない、数の計算が違う、反応計画が空。どれか一つでも当てはまれば、その能力データは使えません。工程監査が見るのは記録と現物が合うかどうかで、実際のばらつきすべては見えず、記録は後から作れることもあり、短時間の訪問では工程を抽出で見るしかありません。監査に通ったことは、工程に能力があることと同じではありません。

次に必要なのは、きれいな報告書ではなく、重要特性のリストを持って現場に入り、七つの質問を順に聞くことです。御嘉鑫科技は ISO 9001 と IATF 16949 の考え方に沿って工程管理の手順を組み、重要特性は管理計画に独立した行として立て、Cpk 1.67 以上で管理しています。御嘉鑫科技の工程管理と品質体制にその進め方を書いています。

確かめる最短の方法は、重要特性のリストを持って工程を一緒に評価することです。